今日は朝からウオーキングシューズを履き、車で4週間に1度通っている循環器内科へ。過労で発症した不整脈の持病があって、ここ10年近く薬が欠かせません。たぶん死ぬまで。
診療後、街中の有料駐車場に車を入れ、川べりの散歩に出かけました。
私が通う医院は隣の市にあって、そこには<いたち川>という、特別大きくもなければ小さくもない、まあ手頃な流れが街中を縦断しています。日本の多くの川の定番として、両岸は2キロほどにわたってソメイヨシノの老木が連なり、花見シーズンには大変なにぎわいになります。
道筋に点々と延命地蔵などのお地蔵さんが祀ってあり、湧水が湧いていて、今日も大量のペットボトル持参で汲みにきている人を見かけました。
サクラが終わって緑濃くなった今、代わりに咲き誇っているのはツツジです。
いたち川に、この川にしかない何かがあるとするなら、宮本輝さんの哀切な名編「螢川」の舞台になったことでしょうか。
ふだんは忘れているのですが、雑草(失礼、半分は芝生)の中に「螢川」の石彫と、後ろのオブジェを見ると小説の空気感と時代感がよみがえります。
帰りは川から外れて紀伊国屋書店に立ち寄り、2時間、約1万歩の散歩でした。そして
時代は移り変わり、いたち川に蛍が乱舞することはもうありません。