ことばを食する

私的な読書覚え書き。お薦めできると思った本を取り上げます

今年のガーデニング事始め バラを植える

 目が覚めると、陽が射していました。数日前まで庭に残雪があったのに、窓から外を見るともう雑草が目に入ります。たくましい奴らよ。苦笑いしながら思う。「ようやく春らしくなったな」と。

 早々に朝食を済ませて着替え、作業小屋で除草フォーク、シャベル、集草容器、地べたに座るための尻当てを持って、いちばん雑草が目立つハーブ花壇周辺の芝地へ。今日が2025年のガーデニング始めでした。

 芝は茶色に枯れたままでも、芝を割って、緑鮮やかに数種類の草が生えています。草は広葉、針葉それぞれで、少しでも早く抜いておかないと、後から大変な思いをすることになります。

 ガーデニングはどんな作業であろうと、数週間、数カ月、場合によってはもっと先の未来と対話することです。芝地の除草は初夏以降のきれいなグリーンのため、苗植えは満開になる未来の花壇を思い描いてレイアウトし、庭木なら成長した何十年も先の姿と庭のマッチングをイメージして植えます。

 もしガーデニングが未来のためでなく、現状改善だけの作業であればこれは辛い。例えば、雑草に覆われた庭を少しでも見栄え良くするための除草は、わたしもしばしば体験しますが、うんざりです。未来との語り合いがない。

 手を真っ黒にして土と対話する無上の楽しみは、それが必ず訪れる未来とつながっているからです。しっかり世話をすれば、植物は未来を裏切りません。害虫や病気との戦いや、ときに自然災害に近い不可抗力はあるけれど。全てを含めて自然の営みです。

 

 好天といっても土が湿っているので、たちまち指先は泥だらけ。背中に日射しが暖かく、風はありません。この時期は晴れても、風があると寒くて外に腰を据えるのは無理です。

 黙々と草を抜き、軽く昼食を摂ってからホームセンターへ買い出しに。土、腐葉土、有機肥料、赤いバラ苗を購入しました。

 午後は庭に10株ほどある地植えと鉢バラの手入れでした。根本を耕して腐葉土と肥料をすき込み、鉢はひと回り大きいものに植え替えました。

 それから、買ってきたバラ1苗を塀際の花壇の一隅に植えました。土を掘り、新しい土と腐葉土と肥料を入れ、5月の大型連休ころにはたくさんの蕾をつけている姿を楽しみにして。これが2025年のうちの庭の、新しい変化の一つになるはずです。

 

 

 あっという間の夕暮れ。望めば、赤く染まった北アルプスがきれいでした。本当は、昼の間にしたいことや読了したい本があったけれど、まあ仕方ないか。明日も晴れるようなので、ガーデニング優先かなあ。新しいバラ、横の大先輩が黄色なのでピンクに近い赤です。

 

 九百八十円赤薔薇植えて春浅き