ことばを食する

くーの、極めて私的な読書覚え書き。誰かにお薦めできると思った本を取り上げます

「鬼滅の刃」が強い 〜月間ベストセラー・2019年10月期

 書籍の取次大手、トーハンが2019年10月期のベストセラーを発表しました。1位と3位が「鬼滅の刃」シリーズと、今月は圧倒的な強さです。2位に食い込んだのが、伊集院静さんの「大人の流儀」シリーズ9冊目。これもシリーズ累計200万部に迫る、息の長いエッセイです。

 6位に又吉直樹さんの「人間」。又吉さんは芸人と二足のわらじですが、作家として芥川賞が〝一発芸〟でなかったことを、その後十分に証明していますね。ベスト10は以下の通りです。

                                    

①「鬼滅の刃 片羽の蝶」 吾峠呼世晴、矢島綾 集英社 700円

②「ひとりで生きる 大人の流儀(9)」 伊集院静 講談社 909円

③「鬼滅の刃 しあわせの花」 吾峠呼世晴、矢島綾 集英社 700円

④「 ケーキの切れない非行少年たち」 宮口幸治 新潮社 720円

⑤「 こども六法」 山崎聡一郎/ 伊藤ハムスター イラス ト 弘文堂 1,200円

⑥「人間」 又吉直樹 毎日新聞出版 1,400円

⑦「 おしりたんてい ラッキーキャットは だれの て に!」トロル 作・絵 ポプラ社 980円

⑧「一切なりゆき 樹木希林のことば」 樹木希林 文藝春秋 800円 

⑨「 祝祭と予感」 恩田陸 幻冬舎 1,200円

⑩ 「『日本国紀』の天皇論」 百田尚樹、有本香 産経新聞出版 880円

         (トーハン調べ 2019年10月期月間ベストセラー。価格は税抜き)

 「鬼滅の刃」については、wikiにもしっかりあります。

 鬼滅の刃』(きめつのやいば)は、吾峠呼世晴による日本漫画。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて2016年11号より連載中。大正時代を舞台に、主人公が家族を殺した「鬼」と呼ばれる敵や鬼と化した妹を人間に戻す方法を探すために戦う姿を描く和風剣戟奇譚[2]。単行本の累計発行部数は2019年10月23日時点で1600万部を突破している。

 ベストセラーになっているのは矢島綾さんによるノベライズ版です。私は未読ですが、漫画だけでなく、ノベライズもこれだけ読者を獲得しているとはすごい。舞台化もされるようです。興味を持たれた方があれば、公式サイトはこちらです。

kimetsu.com

 4位「 ケーキの切れない非行少年たち」の著者、宮口さんは立命館大教授で児童精神科医です。丸いケーキを三等分に切れない非行少年が多い、とはどういうことでしょうか。三等分できないのは、基本的な認知機能の問題だそうです。宮口さんは、少年たちのこうした状態を踏まえない矯正、更生教育に問題提起します。少年、少女による信じがたいような残虐な犯罪に対する、一つの興味深いアプローチでもあると思います。

 9位の「 祝祭と予感」は、恩田陸さんの直木賞受賞作「 蜜蜂と遠雷」の映画化に合わせた続編の短編集。ちなみに、わたしもレビューを書いています。

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