ことばを食する

私的な読書覚え書き。お薦めできると思った本を取り上げます

日々の雪譜 その3・古墳やピラミッドを作った人びとは...

 意に反して、豪雪ブログに衣替えしてしまったこのところ。雪は午後に一段落し、久しぶりの陽射しがうれしい。白く輝いているのは、庭に出現した<プライベート・ゲレンデ>です^^。 

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 雪かき作業は、当然のことながら排除した雪をどこに移動するかが大問題。かわいい雪なら、ちょいと脇に集めればいいのですが、どか!と降るとそうもいきません。うちの場合は、とりあえず空いている庭スペース(夏は芝生)しかありません。

 で、玄関アプローチや車庫前の積雪を<ママさんダンプ>で(この固有名詞を理解できる方は限られていると思いますがw)庭に運びました。しみじみ思いやったのは、かつてのエジプトや倭国で、ピラミッドや古墳造営にかり出された庶民のことでした。

 3日がかりの根気強い労働の結果、わが家に現れた立派なプライベートゲレンデ。頂上付近でゲレンデを踏み外すと、遭難の危険があるので要注意です。ゲレンデがさらに成長するかどうかは、今晩からの天候次第。

 川端康成の名作「雪国」のよく知られた書き出しは「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」。浅田次郎の直木賞受賞作「鉄道員 ぽっぽや」は、雪降りしきるローカル線の終着駅を舞台にしています。

 雪はどちらも、自然の厳しさと清らかさを併せ持つ象徴として描かれています。しかし今回、いきなり襲いかかってきたのはリアルそのものの<白魔>でした。

 現代の地方社会は、70〜80歳代だけという高齢者世帯の一軒家がたくさんあります。ご近所さんを思いやる地域のつながりは、雪に埋もれそうになっても、まだかろうじて機能しています。

 しかし自分がもっと年老いて豪雪に見舞われたときはどうなのか、ひそかに覚悟しておくべきか。まあ、とりあえずは焼酎飲んで、筋肉痛を労ろう...