ことばを食する

私的な読書覚え書き。お薦めできると思った本を取り上げます

まだ蝉の鳴かない夏

 早い梅雨明けと猛暑。昨日から台風の雨で一服しましたが、追いつけないのが蝉です。

 雨は夜半にあがって曇り。午後、陽が差し、風は心地良い。台風で猛暑はひと休み。渇水が心配された地域には、恵みの雨になりそうでよかった。

 今年は6月から35度を超え、真夏の日差しが肌を焼いても、何か違う気がしました。考えて、ふと思い当たった。静かすぎるのです。どこまでも続く耳鳴りのような、蝉の鳴き声が聴こえない。近年の異常気象には、蝉も追いつけないのかな。

 蝉がうるさいほど、心に静かさが降り積もる夏の不思議。

 閑さや岩にしみ入る蝉の声

 ですね。

 その昔、金網の捕獲かごを肩にかけ、右手に網を持って蝉やカブトムシ、クワガタを探すのが田舎の男の子の夏でした。どこか心もとないニイニイゼミの鳴き声で夏の到来を知り、アブラゼミは盛夏、ツクツクボウシが鳴き始めると、忍び寄る秋と夏休みの残り日数を数え始めたものです。

 墓地の樹の高い所に見つけたアブラゼミを獲るために、何のためらいもなく墓石によじ登っていた。いま振り返ればば、どこかのご先祖様に申し訳ないことをしていました。

 久しぶりに、競技ゴルフにエントリー。

 「6インチ&okあり」という、仲間内のプレーやコンペの楽なルール(ゴルフをプレーされない方に説明すると長くなるので省略。すいません。要は競技と違う、日本では普通のとても甘〜いルールです^^;)に慣れてしまっていたことを痛感しました。

 でも、この厳しさがゴルフというスポーツの面白さなんだよなあ。太陽も射したけれど、緑のコースに耳鳴りのような蝉の声はまだありませんでした。