先日のことですが、あてもなくぶらり朝から車を出しました。道には前夜からの積雪があり、まだ雪も舞っていて、本当は外出を控えたほうがいい日。しかし家に籠っていると息が詰まりそうで、何をしても集中できる気がしなかったのです。
日々のストレスは、気づかないうちに溜まっていきます。そうなるとある日、やおら車を走らせるか、または料理をしたくなるのがわたしの習性です。
車庫から出た最初は、ハンドルを握る手がかじかんでいます。幹線道路ではなく裏街道を選んで西へ向かいました。エンジンが温まるまでは車内も寒い。田舎の裏街道なので集落を抜けると次の集落まで、一面銀世界の田んぼ道が続きます。
わたしの車は四駆でもFF(前輪駆動)でもなく、今どき珍しい後輪駆動のマニュアル車(昭和40年代かよ!)で、雪道に強くありません。前後に車がいないか見計らい、ローギア発進でわざとスリップするまでアクセルを踏んだり、逆に軽く挙動を崩す程度に急ブレーキをかけてみたり。これを2、3度試すと、ほぼその日の安全な制御幅がつかめます。
あとは外気温の変化や目に見える雪の状態を加味し、スタッドレスタイヤの限界を推測りながらの運転です。それでも気は抜けないから、楽しい。カーブ、雪の轍の凹凸など否が応でも適度な集中を求められるので、雑念を忘れ、日々のストレスが消えていきます。
まあ単に、わたしが車好きというだけのことかもしれないけれど。付け加えるなら、車を楽しみたいときは一人であることが必須です。助手席にだれかがいると、心ゆくまで車との対話ができません。
1時間余り走って、なんとなく県境に近い山の麓の「道の駅」に着きました。これまで何度か来たことのある馴染みの施設です。紫蘇の実、クリなど、地場産の季節の旬を買いにドライブがてら立ち寄ります。でも冬は初めてでした。
この日、野菜売り場で目についたのはタマネギです。手にとって眺めているうち、思いつきました。
「今日はこいつを食ってやろう」
他にも二、三買い物をし、レストランで昼飯を食べて帰路へ。

タマネギを食べようと決めたことで、車と料理というわたしのストレス解消の2本柱が揃いました。同じ道はつまらないので別ルートを辿り、レシピを思案しながら家に向かいました。
買い置きしてあった鶏ガラを冷凍庫から取り出し、大きな鍋でガラスープ作りを開始。ぐつぐつ。料理をしながら飲み始めるビールは、なぜかうまいものです^^。煮立っている鍋のガラから、無理やりフォークと菜箸で肉を少しもぎ取り、塩をふればアテになります。やがてビールから焼酎に移り...。

時間があったので、ゆっくり3品できました。ただし、明るいうちは味見を肴に飲みすぎないよう自戒しながら。「道の駅」のタマネギは、いい色の半透明になりました。
<福光産丸ごとタマネギ、スモークチキン、ホウレンソウのガラスープ> よろしければ目でご賞味ください。


