ことばを食する

私的な読書覚え書き。お薦めできると思った本を取り上げます

読書の秋、芸術の秋

 春から50号のキャンバスに油彩で風景を描いていて、苦労して神経を削りながらも、まあ(たぶん)楽しんでいます。50号(畳1枚の4分の3くらい)は一般的には大作でないけれど、わたし的には大作〜!というサイズなのです。

 完成まで何年かかるか。描くほど、ゴールか遠くなっていきます。なにせ前作は、わずか10号(小さめの座布団くらい)のキャンバスに、鳥の巣一つ描くだけで2年数カ月かかったのだから。

 風景はまだとてもお見せできませんが、息抜きに鉛筆で孫の顔をデッサンしているので、これならば。描き込み段階です。こちらは今年中に、「それなり」の鉛筆画にしたいなあ。

 

  (「ひなちゃん」制作途中、スケッチブックに鉛筆、木炭、白鉛筆)

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 こんな具合なので、読書傾向が様変わりしています。ここ1カ月余り、20冊近く小説を読み、どれも面白かったのに、ブログには2、3冊しかレビューを書けていません。再読本が多く、すでにこのブログに書いた作品がけっこうあったし。

 例えば、本田哲也さんの青春剣道4部作「武士道シックスティーン」「武士道セブンティーン」「武士道エイティーン」「武士道ジェレネーション」(文春文庫)。特に最初の3冊、計1,200ページほどは、朝から深夜までかけて1日で読んでしまいました。

 わたしは剣道なんてまったく縁がないのに、すごいなあ。再読でここまで読ませてしまう力。一途すぎる剣道少女の成長物語なのですが、武道のシリアスと笑いがテンポのいい文章で展開していくので、やめられなくなります。 

 さすがにこの日は、絵を描けませんでしたw

 つまり、読めば裏切られることのない本を中心に読んでいました。エネルギーを費やす絵から、気分をリフレッシュできる本。過去に読んで面白さを知っているから、再読(もしくは再読以上)しても、やっぱり楽しめると分かる本。そんな作品を持っているのは、幸せなのかも。

 いま、次は北方謙三さんのあのシリーズかなあ...と迷っています。こいつに踏み込むと3カ月くらいかかりそうで決心がつきません。

 う〜ん。