ことばを食する

私的な読書覚え書き。お薦めできると思った本を取り上げます

すくすく伸びる命について

 昨年秋に、剪定したツルバラの枝を1本、挿木して部屋に持ち込みました。

 幸い根が出て、冬に芽を伸ばし始めました。肥料と水管理に気を配り、大きな鉢に2回の植え替え。たった1年で、ここまですくすく伸びた命の力に驚くばかりです。

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f:id:ap14jt56:20210909141251j:plain 今年5月ごろ

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 2121年9月9日。秋の蕾が膨らみ、少し咲き始めました。

 さらに来年の花の時期、どこまで大きくなっているか楽しみ。でも、植物は世話を怠るとすぐにダメージが現れるので気が抜けません。これからは病害虫、特に葉を枯らす黒星病(ブラック・ポイント)にも要注意です。

 

 さて、新聞のコラムに何を書くか毎回悩むのですが、どうしても書けそうなテーマを見つけられないときがあります。毎回、容赦無く締切はやってくるので、とても困る。

 苦し紛れに使う最後の手段は<身内ネタ>。今回はそれで逃げました。

 彼女はちょうど、育ち盛りのツルバラくらいの年ごろです。

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 東京に住む孫娘が「オンライン飲み会で盛り上がった」という。彼女は小学校2年生。飲んだのはサイダーだとか。思わず笑ったが、よくよく考えてみると、ほほ笑ましいよりかわいそうな気がしてきた。

 どこにも遠出できなかった夏休み。聞けば新学期が始まれば分散登校で、仲のいい友達とも思い切り遊べない。給食は無駄話をせず、ただ黙々と食べるだけ。騒ぎたい盛りの子どもたちにとって、これでは忍耐力を試されているようなものだ。

 無駄話は決して無駄な話ではない。相手との距離を縮めてくれる「雑談効果」は、大人にとっても大切で、腕のいい営業マンなら雑談をうまく転がすことも必要なスキルだろう。われわれ記者にしても、本筋から離れたたわいのない話題から取材に入ることはよくある。雑談は、初対面の人に警戒心を解いてもらい、子ども同士なら仲間意識を確認し合う言葉の行き来だ。

 新型コロナの猛威にさらされて、無駄話を楽しむ機会はめっきり減った。感染拡大を防ぐためには仕方ないが、この味気ない社会はいつまで続くのだろう。

 冒頭のオンライン飲み会は、わが子に心置きなくおしゃべりをさせてあげようと、お母さんたちがスマホで環境作りをしたそうだ。その試みに拍手する一方、ふと不安を覚える。人格形成期に遭遇したコロナ社会は、子どもたちの心の未来にどんな影響を及ぼすのか。

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 554文字。今回も終わりのひとマスをきっちり『。』で埋めることができたので、そこはひと安心でした。

 もう1年半以上、新型コロナについてどれだけ書いてきたことか。とっくの昔にうんざりしているのですが、ウイルスは簡単にはわたしたちを解放してくれません。

 でも次回は、新米の季節に芭蕉をからめたコテコテの<地元ネタ>で行こうと決めたので、今日のところは気分が楽です^^。

 あー、まだ明るいけれど、ビール(実は安い発泡酒)飲みたくなってきた!