2002年(平成14年)は、ハリーポッターシリーズ4作品がベストセラーになり、サッカーの日韓ワールドカップに沸いた年でした。
....という書き出しを読んで、頭の中が<??>になった方が、もしいたとしたら誠に申し訳ありません^^;。
その年売れた本とともに、1年刻みで過去に遡る「ベストセラー回顧」。本ブログ開設まもない2019年6月に1回目を書き、同年11月まで10回にわたって書評の合間に投稿したのですが(2018→2003年のベストセラー)、以来ずっと途絶えておりました。
忘れていたわけではなく、気にしながらついつい...。もともと、自分のこれまでをベストセラーと共に整理したい個人的下心あっての企画でした。
今回取り上げる20年前の2002年、みなさまはどこで、どんな具合に奮闘されていたでしょうか?
その年のベストセラーは、こんな本でした。
2002年(平成14年)ベストセラー TOHAN調べ
【総合】
①「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」ほかシリーズ4作 松岡佑子訳 静山社
②「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」 向山淳子 向山貴彦 たかしまてつを 幻冬舎
③「生きかた上手」 日野原重明 ユーリーグ
④「声に出して読みたい日本語」 齋藤孝 草思社
⑤「世界がもし100人の村だったら」 池田香代子再話 C・ダグラス・ラミス対訳 マガジンハウス
【単行本・文芸】
①「老いてこそ人生」 石原慎太郎 幻冬舎
②「青空のむこう」 アレックス・シアラー 金原瑞人訳 求龍堂
③「運命の足音」 五木寛之 幻冬舎
④「模倣犯」(上・下) 宮部みゆき 小学館
⑤「海辺のカフカ」(上・下) 村上春樹 新潮社
主な出来事2002年 雪印、日本ハムが輸入肉を国産と偽装(1、3月) サッカーの日韓ワールドカップ(5ー6月) 小泉首相が北朝鮮で首脳会談、拉致被害者5人帰国(9月) デフレ不況で株がバブル後最安値(10月) 流行語 たまちゃん(多摩川に現れたアザラシくんです)
本で記憶に残っているのは、なんと言っても「模倣犯」です。これは今に至るも、宮部みゆきさんの代表作であり続けていると思います。個人的には「龍は眠る」「火車」など、密度の濃い作品に強く惹かれていました。そして出てきたのが「模倣犯」。質、量とも圧倒的でした。
宮部さんは並行して時代物もいろいろ書き継いでいますが、そちらは安心して楽しめます。何を書いても、読ませる力は一流ですね。
この年のベスト5の本で、他に読んだのは「海辺のカフカ」だけです。当時の村上春樹さんは、次のステップに向けての休眠期(?)に近い時代だったイメージがあって、この作品もあまり強く印象に残っていません。
2002年、わたしは新聞社から関連のケーブルテレビ局に出向して、番組制作部門を統括していました。映像作品というものはこんなふうに収録、編集してコンテンツに仕立て上げるのかと、新鮮な体験の連続でした。
東京に出張した折、学生時代から行きつけの店、神田川に近いデュオのカウンターでバーボン飲みながら、W杯のイングランド戦を見たのも懐かしい。再び活字の世界に戻ったのは翌年でした。
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さて、ベストセラーを振り返るこの企画、次回の2001年版はいつになるか未定です。とりあえずの目標は、自分が生まれた年まで遡ることですが、先は長いなあ。