ことばを食する

私的な読書覚え書き。お薦めできると思った本を取り上げます

初登場2冊がワンツー・フィニッシュ 〜2019.7.30 週間ランキング

 1位、2位はいきなりの初登場で、ワンツー・フィニッシュです。先週は文芸書のランクインだ目立って「この夏は小説か」と思った矢先の、やや驚きの展開でした。「大家さんと僕 これから」はベストセラーになった前作の続編。ほっこり系の感動マンガは、これが完結編のようです。

 2位の「時間の花束 Bouquet du temps」は一瞬、首をかしげたのですが、著者を見て納得。なんと、百恵ちゃんかあ...。キルト作品を集めた本ということですが、うーん、ぼくも立ち読みくらいはしたいかも。

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週間ベストセラー<総合>2019年7月30日調べ TOHAN (価格は税抜き)

1位「大家さんと僕 これから」 矢部太郎 新潮社 1,100円

2位「時間の花束 Bouquet du temps」 三浦百惠 鷲沢玲子 特別協力 日本ヴォーグ社 2,000円

3位 「おもしろい!進化のふしぎ もっとざんねんないきもの事典」 今泉忠明監修 高橋書店 980円

4位「夏の騎士」百田尚樹 新潮社 1,400円

5位 「おしりたんてい かいとうと ねらわれた はなよめ」 トロル 作・絵 ポプラ社 980円

6位 「希望の糸」 東野圭吾 講談社 1,700円

7位 「てんげんつう」 畠中恵 新潮社 1,400円

8位 「一切なりゆき 樹木希林のことば」 樹木希林 文藝春秋 800円

9位 「かいけつゾロリ うちゅう大さくせん」 原ゆたか さく・え ポプラ社 900円

10位「人間の本性」 丹羽宇一郎 幻冬舎 800円

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 「大家さんと僕 これから」は、紹介文を引用すると「季節はめぐり、僕と大家さんとの楽しい日々に少しの翳りが見えてきた。僕の生活にも大きな変化があり、別れが近づくなか、大家さんの想いを確かに受け取る僕。感動の物語、堂々完結」となります。こういう本がベストセラーになると、ハウツーものや実利系の本と違って、なんだかうれしいですね。

 むかし、わたしは山口百恵ファンだったわけではありませんが、いまYouTubeで当時のアイドルの歌を聴くと、改めて彼女たちの歌唱力と表現力に驚きます。最近のアイドル(グループ)は、みんな判で押したように似た笑顔と表情(メイク)ばかりで、年寄りはわけが分かりません。いつから日本は、子どもっぽさに「萌え」る価値観に支配されたのでしょうか。

 つい、脱線。失礼。「時間の花束...」のおすすめコメントを紹介します。

おすすめコメント

元スーパースターの著者が、結婚を機に引退した後、真摯に続けてきたキルト創作。子どもや家族のためにつくった温かで微笑ましい作品から、クリエイターとしての斬新な作品まで掲載。

目次

第1章 今、創り出せる幸せに感謝
第2章 誰かを思い、時間を紡いできた
第3章 夢中で針を運んだ日
第4章 巣立ちのキルト
第5章 ホワイトキルトに憧れて
第6章 教わる喜び、仲間たちとレッスンの日々

 

  10位の「人間の本性」は、コンピュータとAIに囲まれた社会での、人間についての考察です。丹羽さんは元中国大使、伊藤忠社長も勤めた経済界のトップの一人でもあります。