ことばを食する

私的な読書覚え書き。お薦めできると思った本を取り上げます

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

想像力を超えた究極の創造力 〜「なぜ宇宙は存在するのか はじめての現代宇宙論」野村泰紀

悠久とか壮大とか、そんな形容がちっぽけで使えなくなるのが最先端の宇宙論です。「なぜ宇宙は存在するのか はじめての現代宇宙論」(野村泰紀、講談社ブルーバックス)は、理系科目を高校入学と同時にあきらめたわたしにさえ、ぞくぞくするような興奮を与え…

今日あった3つのいいこと

今週のお題「最近あった3つのいいこと」 最近あった3つのいいこと 玄関の郵便受けに、町内のラジオ体操の案内が入っていました。 わたしが暮らす近隣は、夏休みになると近くの公園で朝のラジオ体操が始まります。近年は子供だけでなく大人、とりわけ高齢者の…

浅田次郎 〜作家つれづれ・その6

10年ほど前、浅田次郎さん、中村文則さんと食事をご一緒したことがあります。わたしが勤務していた会社と某企業が組み、作家の講演会を開きました。講師として話していただいたのがこの2人でした。 講演会は盛況に終わり、関係者数人で夜の宴席を設けたので…

まだ蝉の鳴かない夏

早い梅雨明けと猛暑。昨日から台風の雨で一服しましたが、追いつけないのが蝉です。 雨は夜半にあがって曇り。午後、陽が差し、風は心地良い。台風で猛暑はひと休み。渇水が心配された地域には、恵みの雨になりそうでよかった。 今年は6月から35度を超え、真…

貧しさと人の本性 浅田作品の魅力を考える 〜「流人道中記」浅田次郎

浅田次郎さんの「天切り松 闇語り」シリーズ(5巻、集英社)を読みたいとネットで物色するうち、買ったのがなんと「流人道中記」(上下、中央公論社)になってしまいました。 「天切り松」はヤフオクで全巻揃いを見つけたのですが、オークションの締切が6日…