ことばを食する

私的な読書覚え書き。お薦めできると思った本を取り上げます

2022-04-01から1ヶ月間の記事一覧

楽しく諧謔に満ちたお話はいかが? 〜「お伽草子」太宰治

日本の昔話、説話に材を取った「お伽草子」(太宰治、新潮文庫)が書かれたのは、昭和20(1945)年3月から7月にかけて、米軍による空襲が激しくなった時期です。太宰も疎開先の家を焼夷弾に焼かれ、書き上げたばかりの原稿を抱えて炎から逃げたりしました。…

新年度、また牛歩の歩みで

私の住む地でも、ようやく桜の開花宣言が出ました。と言っても、うちの庭のソメイヨシノが咲き始めるのはこれからで、赤みを帯びて膨らんだ蕾は、まだ一輪も開いていません。去年より1週間遅い。今日から、新しい年度、令和4年度が始まりました。 現役を退い…