ことばを食する

私的な読書覚え書き。お薦めできると思った本を取り上げます

2021-10-13から1日間の記事一覧

切なくて重い、人というもの 〜「ある男」平野啓一郎

単行本が文庫版になって刊行されると、たいていは巻末に批評家や同業者による「解説」が付きます。ところが「ある男」(平野啓一郎、文春文庫)には解説文がない。むむ、これは...。 わたしは結構「解説」を読んで、その本を買うか買わないか決めるのですか…