朝から気持ちのいい秋晴れ。外に見える木々が陽射しを浴びて輝き、紅葉と冬に向かって急ぎ始めた気配が伝わってきます。部屋の窓際にあるキンモクセイは、例年より1週間ほど遅く満開になり、目覚めの深煎りコーヒーと香りが混ざり合いました。 「にぎやかな…
秋晴れに誘われ、天空の城の一つ福井県大野市の越前大野城まで、往復400キロ車を飛ばしました。 スマホさえあれば途中の情報収集に困らず、財布代わりになり、撮影もできて、なんともすごい時代になったものだと今さらながら感心します。 昔、わたしが新聞記…
世に中にはおびただしい本があって、どんな小説が好きかは人によって異なります。わたしが「この作品は素晴らしい」と思っても、ついさっきショッピングモールですれ違ったたくさんの人たちは、みんな自分だけのお気に入りを持っています。 若い女性ならハッ…
秋。ほんの半月ほど前の9月17日、義父の四十九日の法要と納骨のときは、まだ真夏の陽射しに焼かれる墓地で、汗を流して読経を聞いたのに、秋分を過ぎたころから一気に秋らしくなりました。異常気象の夏もようやく過ぎ去ったよう。 朝の陽射しの暖かさを、あ…
車のアクセル踏んで小さな旅をして、金沢駅近くのホテルに投宿。深夜まで、腐れ縁の友と飲み、ホテルで目が覚めたら小雨模様でした。 チェックアウトを済ませ、加賀百万石の名園・兼六園に隣接する歴史文化施設エリアへ。駐車場に入れたころちょうど雨が上が…
精米したばかりの新米が、どんと届きました。亡き母の実家は農家。とっくに80歳を越えた叔父が、毎年軽トラを運転して届けてくれます。玄米から表面を削り取った白米はまだ精米時の熱がこもっていて、袋の口を開けて冷ましました。 わたしのウオーキングルー…
読んでいるうちに、何かをしたくなる本があります。そわそわと、椅子から立ち上がりそうになってしまい。「灯台からの響き」(宮本輝、集英社文庫)も、そんな1冊でした。 父の味を守ってきた中華そば屋の62歳の男が、黙々と仕込みをするシーンを読むうち、…